
断水・停電の一斉連絡、入居者を不安にさせない周知の型と文例
朝、事務所の鍵を開けた瞬間から電話が鳴っている。出ると「水が出ないんですけど」。切ったらまた鳴る。同じ物件の、別の部屋。
まだ原因が分からないうちに、3件目、4件目と重なっていく——この時間帯のしんどさは、対応そのものより、何が起きているか分からないまま、答えを求められ続けるところにあります。調べたい。でも電話が鳴る。電話に出る。だから調べられない。
けれど、この局面でいちばん効くのは、原因を突き止めることではありません。「今わかっていることだけを、早く、全戸に出すこと」です。原因が分からなくても第一報は出せます。むしろ、原因が分からないときほど、出す価値があります。
結論:断水・停電の一斉連絡は、①わかっていることだけで第一報を出す(原因が不明でも出す) → ②届く経路を重ねる(掲示・投函・配信) → ③「次にいつ続報を出すか」を約束してから、いったん止める → ④配慮が要る住戸を思い出して個別に当たる、の4つで組み立てます。目的は、原因の説明ではなく、入居者が今夜の段取りを立てられるようにすること。第一報は5行で足ります。書くのに5分もかかりません。
進める順番は、こうなります。
- わかっている事実だけを5項目にして、第一報を出す
- 掲示・投函・配信を重ねて、読まない人にも届くようにする
- 続報の時刻を約束し、その時刻に必ず出す(進展がなくても出す)
- 高齢の方、乳幼児のいる世帯、在宅で医療機器を使う方に、個別で当たる
何が起きているか
断水・停電の連絡が難しく感じるのには、理由があります。
ひとつめは、情報がこちらに来る前に、入居者に起きていること。 水漏れやクレームなら、まず入居者から連絡が来て、こちらが動きます。でも断水・停電は、全戸で同時に起きて、全戸から同時に電話が来る。こちらが状況を把握する時間より先に、問い合わせのほうが到着します。順番が逆なのです。
ふたつめは、答えられない質問が来ること。 「いつ直りますか」——これがいちばん多く、そしていちばん答えにくい。水道局の本管事故なら復旧見込みは水道局しか持っていませんし、電力会社の設備なら同じです。分からないと言いにくくて、つい「たぶん夕方には」と言ってしまう。そして夕方に直らないと、そこから信頼が崩れます。
みっつめは、生活が止まること。 水が出ないとトイレが流せません。停電だとエレベーターが止まり、オートロックが開かず、冷蔵庫の中身が心配になります。設備の故障というより、その日の生活の設計をやり直さなければいけない出来事として受け取られます。だから「何時に戻るか」が、単なる情報ではなく死活問題になります。
ここで、少しだけ気持ちが軽くなる話をしておきます。入居者が本当に困っているのは、断水そのものより「見通しが立たないこと」です。「今日は復旧の見込みが立ちません」という連絡は、悪い知らせですが、受け取った人は動けます。銭湯を調べる、水を買いに行く、実家に泊まる。見通しさえあれば、人は自分で段取りを立てられるのです。
つまり、私たちの仕事は「早く直すこと」だけではありません。直るまでのあいだ、相手が段取りを立てられる材料を渡し続けること。ここは、原因が分からなくてもできます。
① 第一報は、わかっていることだけで出す
第一報に必要な項目は、5つだけです。
- いつから(発生時刻。「本日◯時ごろから」)
- どこが(全戸か、一部の系統か、共用部だけか)
- 何が起きているか(断水/停電/給湯停止。原因が分かっていれば一言)
- 復旧の見込み(分からなければ「現在確認中です」でよい)
- 次にいつ連絡するか(ここがいちばん大事)
このうち5番を書けるかどうかで、電話の本数が変わります。「◯時ごろ、改めてご案内します」と書いてあれば、多くの人はその時刻まで待ってくれます。書いていないと、待つ根拠がないので、5分おきに電話がかかってきます。
そして、分からないことは分からないと書く。これが第一報でいちばん守りたいところです。
- ❌「本日夕方には復旧する見込みです」(根拠がないのに時刻を書く)
- ⭕「復旧の見込みは、現在確認中です。◯時までに分かったことをお知らせします」
推測で時刻を書くと、その時刻が新しい約束になってしまいます。約束は、守れるものだけにする。 「確認中」と書くのは逃げではなく、正確な報告です。
予告があるとき(計画断水・計画停電)
受水槽の清掃、給水管の更新工事、電気設備の法定点検——事前に日程が決まっているものです。ここは準備できるぶん、丁寧にいけます。
掲示・投函は、遅くとも1週間前に1回、前日にもう1回。1回だけだと、その日にたまたま掲示板を見なかった人に届きません。
ご入居の皆さまへ
いつもお世話になっております。◯◯マンションの管理を担当しております、△△管理株式会社です。
このたび、受水槽の清掃作業のため、下記の日程で断水いたします。ご不便をおかけしますが、ご協力をお願いいたします。
日時:◯月◯日(◯) 9:00 〜 15:00
対象:全戸
内容:断水(水道・給湯ともにご使用いただけません)
- 作業の進みぐあいにより、終了時刻が前後することがあります。
- お手数ですが、前日までに飲み水・トイレ用の水のくみ置きをお願いできますと安心です(浴槽に水を張っておくとトイレに使えます)。
- 断水明けは、水が濁ったり空気が混じって出たりすることがあります。しばらく流していただくと落ち着きます。
- 作業が終わりましたら、掲示にてお知らせいたします。
ご不明な点は下記までご連絡ください。
△△管理株式会社 TEL ◯◯◯-◯◯◯-◯◯◯◯(平日9:00〜18:00)
「くみ置きのお願い」と「断水明けに水が濁ること」の2行は、入れておくと当日の問い合わせがはっきり減ります。濁った水を見て驚いて電話してくる方は毎回いるので、先に書いておくのが親切です。
予告がないとき(突発)
本管の事故、落雷、機器の故障。原因が分からない段階で出す第一報です。短くていい。5行で出す。
ご入居の皆さまへ
本日◯時ごろより、当マンションで断水が発生しております。ご迷惑をおかけし、申し訳ございません。
現在、原因と復旧の見込みを確認しております。本日◯時ごろまでに、分かったことを改めて掲示・お部屋へのご投函にてお知らせいたします。
お困りごとがございましたら、下記までご連絡ください。
△△管理株式会社 TEL ◯◯◯-◯◯◯-◯◯◯◯
これだけです。原因も復旧時刻も書いていませんが、「把握している」「◯時に続報が来る」の2つが伝われば、第一報の役目は果たしています。
完璧な文面を待つより、不完全でも早いほうが価値があります。ここは、30分後の丁寧な連絡より、10分後の素っ気ない連絡のほうが助かります。
② 届く経路を重ねる
第一報を書けたら、次は届け方です。ここで多いのが「掲示板に貼ったから伝えた」という取りこぼしです。

掲示:エントランス、掲示板、エレベーターホール。目線の高さに、雨のかからない場所へ。 停電のときは、暗い場所の掲示は読めないので、明るい位置を選びます。
投函:各戸の郵便受けへ。手間はかかりますが、在宅の人にいちばん確実に届きます。外出先の人には届かないので、掲示との組み合わせが要ります。
配信:メール、入居者アプリ、SMS、LINE。外にいる人に届く唯一の経路です。「今日は帰ったら水が出ない」と昼のうちに知れれば、帰り道に水を買えます。連絡先を控えている物件では、ここがいちばん効きます。
3つとも完璧にやろうとしなくて大丈夫です。ただ、ひとつだけにすると、必ず届かない人が出ます。掲示+投函、あるいは掲示+配信、と2つ重ねるところから始めてみてください。
あわせて、電話の受け方も決めておきます。 一斉連絡を出しても、電話は来ます。そのときに答える内容を、事務所の全員で1枚にそろえておく。誰が出ても同じことを言える状態にしておくと、「さっきの人と言うことが違う」という二次的な不信を防げます。
そして、出した記録を残す。何時に、どの経路で、どんな内容を出したか。後で「聞いていない」となったときに、この記録が話を落ち着かせます。記録の型はクレーム対応履歴の残し方、後で活きる記録テンプレの作り方がそのまま使えます。
③ 続報は、時刻を約束してから止める
第一報を出したら、次は続報です。ここでのルールは、ひとつだけ。
約束した時刻に、必ず出す。進展がなくても出す。
いちばんやってしまいがちなのが、「まだ何も分からないから、分かってから出そう」と待つことです。気持ちは分かります。何も書くことがない連絡を出すのは、格好がつきません。
でも、待たれている側からすると、約束の時刻に何も来ないことのほうが、はるかに不安です。「忘れられたのかな」「もう見てくれていないのかな」と思わせてしまう。
進展がないときは、進展がないと書けば大丈夫です。
【第2報】◯時◯分現在
断水の件、続報です。
現在、水道局にて本管の復旧作業が続いております。復旧の見込み時刻は、まだ分かっておりません。
当社でも◯時に再度確認いたします。次のご連絡は◯時ごろを予定しております。
・お近くの◯◯公園に、給水車が到着しております(◯時〜)
・トイレは、浴槽の水などをバケツで流していただけます
ご不便をおかけしますが、もうしばらくお待ちください。
「まだ分かっていません」と書いてあっても、次の連絡時刻が書かれていれば、それは前に進んでいる連絡です。あわせて、給水車の場所や、その場でできる代替手段をひとつ添えると、待つ時間の質が変わります。
そして、復旧したら必ず「終わりました」の一報を出す。ここを忘れがちですが、終了の連絡がないと、その出来事は入居者の中で終わりません。
【復旧のお知らせ】
◯時◯分、断水は復旧いたしました。長時間にわたりご不便をおかけし、誠に申し訳ございませんでした。
- 復旧直後は、水が濁ったり、空気が混じって勢いよく出たりすることがあります。しばらく流していただくと落ち着きます。
- 濁りが長く続く場合や、給湯器が正常に動かない場合は、お手数ですが下記までご連絡ください。
ご協力いただき、ありがとうございました。
△△管理株式会社 TEL ◯◯◯-◯◯◯-◯◯◯◯
最後の「ご協力ありがとうございました」の一行は、入れてください。耐えてくれたことへのお礼です。ここがあるかないかで、その物件に対する記憶が少し変わります。
④ 配慮が要る住戸を、先に思い出す
一斉連絡は全戸に同じものを出しますが、それだけでは足りない方が数戸います。
- 在宅で医療機器を使っている方(停電のとき)。酸素濃縮器、たん吸引器など、電源が要る機器を使っている方がいないか。把握していれば、停電の第一報より先に個別で連絡します。 医療機器の扱いはこちらの領分ではないので、機器の販売元や訪問看護の連絡先を持っておられるか確認し、必要なら医療側へつないでいただくよう伝えるところまでが役割です。
- エレベーターに閉じ込められている人がいないか(停電のとき)。停電の連絡を受けたら、掲示より先に、これを確認します。 かご内のインターホンは非常用電源で使えることが多いですが、まず保守会社の緊急窓口へ。連絡がつかず、中に人がいる可能性があるなら119番です。空振りでかまいません。
- 高齢の単身の方。水のくみ置きも、水を買いに行くのも、体力が要ります。エレベーターの止まったマンションで、階段で水を運ぶのは現実的ではありません。ふだんの見守りの延長で、一声かけられると安心です(認知症かもしれない高齢入居者、家族と地域につなぐ見守りの進め方)。
- 乳幼児のいる世帯。ミルクや沐浴があるので、断水は待てないことがあります。
- 日本語の読み書きに不安のある方。掲示を貼っても読めないことがあります。やさしい日本語で短く書く、時刻を数字で目立たせる、といった工夫が効きます。
すべての住戸を把握するのは無理ですし、そこまで求められてもいません。ただ、「あの部屋は先に連絡しよう」と思い浮かぶ数戸を、平常時に一覧にしておく。これは今日できる準備です。
断水と停電で、気をつける先が少し違う
同じ「一斉に生活が止まる」出来事ですが、確認する先と伝えることが少し違います。
断水のとき、まず確認する先
- 水道局・自治体の断水情報(本管の事故・工事なら、ここに出ています)
- 受水槽・高置水槽の状況(清掃業者・管理業者へ)
- 給水ポンプの動作(停電でポンプが止まって断水することがあります。停電と断水は連動します)
- 建物内の給水管の漏水・破損(一部の系統だけ出ない場合は、こちらの可能性が上がります)
- 個別の凍結(冬に1戸だけ出ないときは、断水ではなく凍結のこともあります)
断水のとき、伝えると助かること
- 浴槽の水をバケツで流せば、トイレは使えること
- 給水車が来ているなら、その場所と時間
- 復旧後に水が濁ること、しばらく流せば落ち着くこと
- 給湯器は、断水明けに一度リセットが要る機種があること
停電のとき、まず確認する先
- エレベーターの閉じ込め(最優先)
- 電力会社の停電情報(地域全体か、この建物だけか)
- 建物の主幹ブレーカー・キュービクル(この建物だけなら、こちらの可能性)
- オートロックの状態(停電時は開放になる機種と、施錠されたままの機種があります。物件ごとに違うので、平常時に確認しておく)
- 給水ポンプ(前述のとおり、停電が断水を連れてきます)
- 共用部の非常灯(点いているか。夜なら階段の安全に直結します)
停電のとき、伝えると助かること
- エレベーターは使わないでいただくこと(復旧時に動き出す可能性)
- オートロックが開かない/開放になっている場合の出入りの方法
- 冷蔵庫は開けないほうが中身が持つこと
- 復旧後、ブレーカーを一度落としてから戻すと安全なこと(同時に電気が戻ると負荷がかかるため)
この一覧、そのままA4一枚にして事務所に置いておくと、当日の焦りがだいぶ減ります。作るのは平常時のほうが早いです。
長引いたときの、賃料の話
半日で復旧するなら、ここは考えなくて大丈夫です。ただ、数日にわたるようなときに、入居者から「その分の家賃はどうなりますか」と聞かれることがあります。
民法には、賃借物の一部が使用・収益できなくなり、それが賃借人の責任によるものでないときは、その割合に応じて賃料が減額される、と定められています(民法611条1項)。これは「請求したら減る」ではなく、要件を満たせば当然に減額されるという書き方になっています。
とはいえ、実務で難しいのは「どのくらい」の部分です。ここに一律の答えはありません。業界団体が参考として目安を示している資料はありますが、法令で定まった率ではなく、あくまで参考です。実際には、止まっていた期間、代替手段があったか、原因がどちら側にあるかなどを見て、個別に話し合うことになります。
なので、現場での構えはこうなります。
- その場で率を口にしない。 「減額は一切ありません」も「◯%お返しします」も、どちらもその場で言わない。
- 「オーナー様と確認のうえ、改めてご連絡します」で、いったん受け止める。 逃げではなく、正しい手順です。
- 止まっていた時間を記録しておく。 発生時刻と復旧時刻。これがないと、後で何も判断できません。
- オーナーへの報告に、この論点があることを含める。 聞かれてから慌てるより、こちらから先に出しておくほうが話が早いです。
この話は、責め合うためのものではありません。「制度としてこういう考え方がある」と知っておくだけで、その場で無理な即答をしなくて済む、というだけのことです。
具体例:同じ「水が出ない」でも
- Aさん:予定していた受水槽清掃の日。掲示は1週間前に出したが、朝から「聞いていない」の電話が数件。
- Bさん:昼過ぎ、突然の断水。原因不明。水道局のサイトにも情報がない。
- Cさん:夜、落雷で停電。しばらくして「水も出ない」の連絡が入り始めた。
Aさんの物件は、周知の経路の問題です。 掲示は出していたのに届いていない。多くは、掲示板を通らない動線の方(駐車場から直接入る、エレベーターしか使わない)です。次回から、前日の投函を足す。それだけでほぼ解決します。当日は責める話ではないので、「掲示でご案内しておりましたが、行き届かず申し訳ありません」と受けて、くみ置きの案内と終了予定時刻を伝えます。
Bさんの物件は、第一報を早く出す場面です。 原因が分からなくても、10分で5行を出す。並行して、水道局への確認、受水槽・ポンプの確認、一部の系統だけかの確認を進めます。「一部の部屋だけ出ない」なら建物側、「近隣も出ていない」なら本管側——この切り分けが最初の分かれ道です。近隣のお店や向かいのマンションに一本電話するだけで分かることもあります。
Cさんの物件は、順番を間違えないことです。 停電の連絡が来たら、まずエレベーターの閉じ込め確認。掲示より先です。そのうえで、停電と断水は同じ原因(給水ポンプの停止)である可能性が高いので、別々の出来事として2枚出さず、1枚にまとめて出す。「停電により給水ポンプが停止しているため、断水も発生しております」と書けば、入居者は状況を1つとして理解できます。2枚に分けると、混乱が2倍になります。
同じ「水が出ない」でも、最初の一手はこれだけ違います。とはいえ、どれも共通しているのは、早く、わかっていることだけを、複数の経路で出すというところです。
影響
一斉連絡の型を持たないままだと、じわじわ効いてくることがあります。
電話が鳴りやまなくなる。 連絡を出していないので、入居者は電話でしか状況を知れません。電話に出るので調べられず、調べられないので連絡が出せず、連絡がないのでまた電話が鳴る。この循環に入ると、担当者一人では抜け出せません。
「たぶん◯時」が約束になる。 焦って口にした推測が、相手の中では確定情報になります。守れないと、断水そのものより、その一言のほうが記憶に残ります。
終わったことが、終わらない。 復旧の連絡を出さないと、「あの日、結局なんだったのか」が残ります。次に何かあったとき、「また説明がないんじゃないか」という前提で電話がかかってきます。
逆に言えば、第一報の型が1枚あるだけで、この3つはかなり防げます。全部そろえないと効かない、という性質のものではありません。
明日やること
全部を今週そろえる必要はありません。次のどれかひとつで十分です。
- 突発用の第一報テンプレを1枚作る。5行だけ。「◯時ごろより/断水(停電)が発生/原因と復旧見込みを確認中/◯時までに改めてご連絡/問い合わせ先」。日付と時刻の欄を空欄にして、印刷して置いておく。いちばん早く効きます。
- 担当物件の水道局・電力会社の連絡先と、停電情報ページを一覧にする。起きてから調べるのでは間に合いません。
- オートロックが停電時に開放されるか、物件ごとに確認する。管理会社側が知らないと、当日の案内ができません。
- 受水槽の清掃や法定点検の予定を、カレンダーに入れる。予告できるものは、予告してしまえば当日が楽になります。
- 「先に連絡したい住戸」を数戸だけ書き出す。全戸を把握する必要はありません。思い浮かぶ数戸で十分です。
チェックリスト
① 第一報
- わかっていることだけで、原因不明でも出す構えができているか
- 「いつから/どこが/何が/復旧見込み/次の連絡時刻」の5項目が入っているか
- 復旧時刻を推測で書いていないか(分からないなら「確認中」と書けているか)
- 次の連絡時刻を、具体的な時刻で書いているか
- 突発用のテンプレを、印刷して手元に置いてあるか
② 届け方
- 掲示・投函・配信のうち、2つ以上を重ねているか
- 掲示を、目線の高さ・雨のかからない場所・停電時も読める明るさで貼っているか
- 外出中の人に届く経路(メール・アプリ・SMS)があるか
- 電話で答える内容を、事務所の全員で1枚にそろえているか
- 何時にどの経路で何を出したか、記録に残しているか
③ 続報と終了
- 約束した時刻に、進展がなくても続報を出しているか
- 続報にも、次の連絡時刻を書いているか
- 給水車の場所など、その場でできる代替手段を添えているか
- 復旧したら「終わりました」の一報を出しているか
- 復旧後の注意(濁り水・給湯器のリセット・ブレーカー)を伝えているか
- お礼の一行を入れているか
④ 配慮と確認
- 停電時、エレベーターの閉じ込め確認を最優先にしているか
- 在宅で医療機器を使う方の有無を、把握できる範囲で持っているか
- 高齢の単身の方・乳幼児のいる世帯に、個別で当たれているか
- やさしい日本語での掲示を用意できているか
- 停電時のオートロックの挙動を、物件ごとに把握しているか
- 停電で給水ポンプが止まる物件かどうかを確認しているか
⑤ 記録とオーナー報告
- 発生時刻と復旧時刻を記録しているか
- 賃料の扱いを、その場で即答せず持ち帰る構えができているか
- オーナーへの報告に、経緯・対応・費用・賃料の論点を含めているか
よければ、こちらも
- 夜間・休日の緊急連絡、ひとりで抱えない一次受けと手配の体制づくり
- エアコン・給湯器が壊れたと連絡が来たら、緊急度を見極めて手配する順番
- 上階からの水漏れで連絡が来たら、慌てず動く一次対応の順番
- 台風のあと雨漏りの連絡が重なったら、優先順位をつけて動く一次対応
- ゴミ出しルール違反の掲示、角を立てずに伝える貼り紙の考え方
- クレーム対応履歴の残し方、後で活きる記録テンプレの作り方
関連用語

最後に
断水や停電の日は、たいてい何も解決していないのに一日が終わります。原因を作ったわけでもなく、直す技術を持っているわけでもないのに、朝から謝り続けて、夕方には声が枯れている。
それでも、あの日あなたが出した一枚の掲示で、誰かは仕事帰りにペットボトルを買って帰れました。誰かは「今日は実家に泊まろう」と決められました。直せなくても、段取りは渡せた。 それは確かに、人の暮らしを支える仕事です。
今日は、突発用の第一報テンプレを1枚だけ作っておきませんか。5行で足ります。空欄に時刻を書き込むだけの紙が1枚あれば、次に朝いちばんで電話が鳴ったとき、あなたは「何を書けばいいか」を知っている状態で受話器を取れます。
慌てなくて大丈夫です。ひとつずつ、形にしていきましょう。