一次対応とは?賃貸管理で最初の連絡を受けたときにやることをやさしく解説

「とりあえず一次対応お願い」と言われて、固まった日に

入社してすぐの頃、先輩から「その件、一次対応だけお願いね」と言われて、受話器の前で固まったことはありませんか。

一次対応。言葉の意味はなんとなく分かる。でも、どこまでやれば「一次対応をした」ことになるのかが分からない。直すところまで? 業者を呼ぶところまで? それとも、話を聞くだけでいいのか。この線が見えないと、電話を取るのが怖くなります。

一次対応とは?ひとことで言うと

一次対応(いちじたいおう)とは、トラブルの最初の連絡を受けてから、被害を止めて、次の段取りを相手に伝えるまでの動きのことです。

大事なのは、一次対応のゴールは「直すこと」ではないという点です。ゴールは3つ。受け止めること、これ以上ひどくならないようにすること、次に何がいつ起きるかを伝えること。ここまでできていれば、その場の一次対応としては十分です。

電話を受けて状況を聞き取り、応急の手当てをして、次の予定を伝えるまでの流れを表した図

そのあとに続く、原因を調べる・修理する・費用の負担を決める・オーナーへ報告する、といった動きは「二次対応」と呼び分けることがあります。分けて考えると、最初の電話で背負う量がぐっと減ります。

賃貸管理の現場では、どこで使う?

一次対応という言葉が出てくるのは、たいてい次のような場面です。

つまり、こちらから始める仕事ではなく、向こうから飛んでくる仕事の入口が一次対応です。

なぜ大事なのか

一次対応の質が、そのあと全部の難易度を決めてしまうからです。

最初の電話で状況を正しく聞けていれば、業者への説明が一度で済みます。被害を止められていれば、修理の範囲が広がりません。次の予定を伝えられていれば、相手は待てます。逆に、最初の受け方が雑だと、そのあとに何度も電話がかかってくることになります。

もうひとつ。一次対応は、相手が「この管理会社は大丈夫だ」と判断する最初の瞬間でもあります。直せたかどうかより、まず出てくれたか、ちゃんと聞いてくれたか。そこで決まる信頼が、けっこうあります。

具体例で見る

22時に「洗面台の下から水が出ています」と電話が入ったとします。

一次対応でやること

  1. 状況を聞く(どこから、いつから、どのくらい、階下に影響が出ていないか)
  2. 止水栓や元栓を閉めてもらう(被害を止める
  3. 夜間対応の水道業者へ連絡し、到着の見込みを確認する
  4. 入居者に「◯時ごろに業者が伺います」と、時刻で伝える
  5. 受けた時刻・症状・伝えたことを記録する

一次対応では、やらないこと

この線引きがあると、夜の電話で背負うものが一段軽くなります。

つまり現場では?

一次対応をするというのは、「聞く・止める・伝える・書く」の4つをやるということです。

とくに最後の「書く」が抜けやすいところです。受けた時刻、相手の言葉のままの症状、こちらが伝えたこと、次にやること。これを残しておかないと、翌朝の担当者が同じ質問を繰り返すことになり、入居者は「話が通っていない」と感じます。

知らないとどう困る?

「一次対応」の範囲を決めないままにしておくと、最初に電話を取った人が、最後まで全部やることになりがちです。原因調査も、費用の説明も、オーナーへの報告も。そうなると、電話を取ること自体が重くなり、だんだん誰も出たがらなくなります。

逆に、範囲を決めておくと「ここまでやったら、あとは翌営業日にチームで」と渡せます。一次対応という言葉のいちばんの効き目は、仕事を分けられることにあります。

よくある勘違い

明日やるならこれ

直近で受けた電話を1件だけ思い出して、「聞く・止める・伝える・書く」の4つがそろっていたかを確かめてみましょう。抜けていたものがあれば、それが次に強くなれるところです。メモ用紙に4つの言葉を書いて電話のそばに置いておくだけでも、ずいぶん違います。

ひとことで言うと

一次対応とは、最初の連絡を受けて、被害を止めて、次の段取りを伝えるところまでの動きのことです。直しきることではなく、そこまでで一度区切っていい仕事です。

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