
更新案内はいつ出す?通知時期を逆算で決める段取りメモ
「あれ、この部屋の更新、来月だったかも」。 契約一覧をふと見て、満了日が思ったより近いことに気づくと、急に焦りますよね。
更新案内は、出すのが遅れると入居者にもオーナーにも迷惑がかかる仕事です。でも毎日たくさんの物件を回していると、つい後回しになりがち。気づいたら期限間際でバタバタ——そんな経験、きっと一度はあると思います。
結論:この記事の「満了日の2〜3か月前に発送」は普通借家の更新案内向けの目安です。定期建物賃貸借は別フローで、満了の6〜12か月前に法定の満了通知が必要(再契約の打診は別途)です。まずは契約種別を見分け、満了日から逆算して現実的なスケジュールに落としてください。
最初から完璧でなくて大丈夫。次の3つが回れば、出し遅れはぐっと減ります。
- 満了日から逆算して「発送目安」と「返送期限」を置く
- 契約書で更新条件(更新料・保証会社・保険の要否)を先に確認
- 送付後は「いつ・誰に・何を送ったか」を証跡つきで記録
なぜ「逆算」で考えると楽になるのか

満了日がゴール。その前に「入居者の意思確認→書面回収→社内・オーナー承認」があります。後ろから順に並べると、迷いません。
- 普通借家の目安
- 満了日の2〜3か月前に発送(保証会社・保険が絡む場合は3〜4か月前に前倒し)
- 満了日の1か月前を目安に返送期限
- 満了日までに更新契約/退去手続き完了
- 定期建物賃貸借の目安
- 満了の6〜12か月前に法定の「期間満了通知」を送付(必須)
- 再契約の打診・書面は満了の3〜4か月前から別途進行
- 詳細は契約書・公式情報で確認
現場の件数・体制で変わります。繁忙や社内稟議が重い場合は前倒し、少件数なら無理に早めず「確実に回る幅」に調整しましょう。
案内を出す前に確認しておきたいこと
送る前に、ここだけ押さえれば最小限回ります(最低ラインは後述のチェックリストも参照)。
- 契約種別:普通借家か定期建物賃貸借か(定借は法定通知が先)
- 更新料の有無・金額、更新事務手数料の有無・負担者
- 自動更新(法定)か、合意更新かの扱い
- 保証会社の再審査・更新手続きの要否(要なら45〜60日前に着手を目安)
- 火災保険の更新の要否・時期(要なら更新案内に同梱または別送調整)
普通借家の通知時期は実務運用に依存します。迷う条項や地域慣行は思い込みで進めず、契約書・社内方針・公式情報で確認してください。
遅れたときの緊急フロー(出し遅れリカバリー)
期限が迫っているときは、手順をそろえて巻き返します。
1) 先行意思確認:電話→つながらなければSMS/メールで「更新/退去」の一次確認 2) 書面回収を迅速化:速達・特定記録(または電子署名ツール)で送付し、返送方法を明記 3) 条件承認の即時ライン確保:オーナー・社内稟議の決裁者を当日可決ルートで押さえる 4) 返送期限は営業日で明記し短縮:例「本案内到着後◯営業日以内」+受付方法(郵送・電子)を併記
電話・メールの送受やコール結果は、日時・担当・要点を必ず記録に残してください。
繁忙期と郵便バッファの置き方
- 郵便の遅延が起きやすいGW/お盆/年末年始は、返送期限を「営業日換算+郵便3〜5日分」のバッファで設定
- まとめて回すため、月2回の一括発送運用(毎月5日・20日)を推奨。繁忙期は臨時ロットを増やして前倒し
出したあとの記録も、未来の自分を助ける
発送後は「日付・物件・宛先・送付物・返送期限・次アクション」を一行で記録。証跡の水準は以下を目安にします。
- 郵送:特定記録/簡易書留の受領番号を控える(控えの画像・PDFを保存)
- 電子:送信ログ・既読・署名履歴をダウンロードし保存
- 保存場所:案件フォルダや管理台帳の「証跡URL」欄に集約(監査対応を意識)
督促記録の考え方は家賃滞納の最初の連絡で気をつけたいことも参考になります。
最小運用テンプレ(台帳とリマインド)
- 台帳の列例:物件/満了日/契約種別(普通・定期)/通知要否(定借満了通知)/発送目安/実送付日/返送期限/状態/次アクション/証跡URL
- リマインド:満了日の90・60・30日前に自動通知(Googleカレンダーやタスクで繰り返し設定)
チェックリスト(現場最小仕様)
条件が固まりきっていなくても、最低ラインの5点がそろえば発送できます。出し遅れを防ぐことを最優先に進めます。
最低ライン(必須。これで発送可)
- 契約種別(普通/定期)
- 更新料の有無・金額
- 保証会社手続きの要否(要なら開始時期)
- 発送日・返送期限の設定(営業日表記+バッファ)
- 送付記録と証跡保存
次点(可能なら)
- 連帯保証人の対応、保険更新の同期
代替
- 条件未確定なら「仮案内(条件予定)」を先出し→確定後に確定通知
- 自動更新・更新料0円はメール/ポータル通知で代替可
- 定期借家はまず法定の満了通知を最優先で送付
免除条件(出し遅れ防止を優先)
- オーナー与信・条件が昨年と同一、保証会社手続きなし、電子合意済み案件は、保証・保険確認は後追い可

最後に
更新案内は派手さはないけれど、期限に間に合う一件ずつの段取りが、入居者の「次の一年」を支えます。今日は、台帳に満了日と「発送目安・返送期限」を一列足すだけで十分。普通借家は2〜3か月(保証・保険が絡むなら3〜4か月)、定期借家は6〜12か月前の満了通知を先に——この二本立てで、来年の自分がずっと楽になります。
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